【真山勇一さん】保護司は日本独自の世界が注目する制度!〜第32回介護職カフェ@やまと
今日は元日テレキャスターで、保護司を務める真山勇一さんを講師にお招きし、馴染みが薄い保護司についてお話をお伺いしました。真山さんは参議院議員(神奈川選挙区)も勤められています。
保護司(ほごし)は、保護司法や更生保護法に基づいて、法務大臣から委嘱を受けた非常勤の一般職国家公務員で、保護観察官とともに犯罪や非行に陥った人の更生を任務としています。任期は2年で、平成28年現在で全国に4.8万人ほどいます。無給のボランティアです。平均年齢は64.9歳です。
ちなみに、大和市と綾瀬市の保護司の定員は74人に対して70人だそうです。神奈川県は比較的充足率が高いそうです。
保護司の条件は以下です。
・熱意と自覚
・生活が安定している
・健康である
・人格、行動に信望がある
1.保護司の始まりは篤志家から〜日本の独自の制度
保護司の歴史は明治時代にまで遡るそうです。明治21年に金原明善,川村矯一郎を中心とした慈善篤志家の有志が,監獄教誨と免囚保護を目的として設立した静岡県出獄人保護会社が源流です。この取り組みが全国に広がり、戦後に犯罪者予防更生法により保護司は制度化されました。
日本独自の制度というところがポイントです。
2.昔はひっそりと、今はオープンに
真山さんが保護司になったばかりの10年ほど前は、保護司であることをあまり公にしないようにとのお達しがあったようです。しかし、保護司のなり手不足ややっていることを明らかにする意味でも、法務省も保護司の活動も積極的に広報するようになっているそうです。
3.世界に広がる保護司
日本独自の保護司制度は、世界からも注目を集めており、フィリピンなど一部の国では日本の保護司制度を導入し、日本から保護司が指導に行くこともあるようです。
他にも真山さんが実際に受け持ったケースのお話がありました。出所者の就職は厳しく、出所者の受け入れを行う協力雇用主の重要性についても触れていました。
さらに、高齢化によって寝たきりの囚人が増える現状や刑務所において職業訓練が重視される様子などのお話もありました。
元キャスターだけあり、話もわかりやすく、時折笑いもあり、保護司について身近に感じられる内容でした。