まずは知ること、声を出すこと〜第42回共創カフェ@やまと
第42回共創カフェ@やまと
テーマは「視覚障害者と接する上で大切なこと~当事者と支援者の目線から~」
講師は、高橋 昌希さん(歩行訓練士 / 神奈川県ライトセンター 支援課 相談指導係 主事)と、青山しのぶさん(神奈川県ライトセンター 支援課 相談指導係長)。
高橋さんは20代で長身、ブラインドサッカーのゴールキーパーをしていたこともある爽やかな青年です。
青山さんは、元気はつらつな視覚障害の当事者です。
まずは、高橋さんのお話から。
163万人 視覚障害者、これはフリーターやうつ病の人の数よりも多い。
でも、普段あまり会うことがない。
視覚障害者はメガネでも病院でも視力が回復しない人。
情報、移動、コミュニケーションに困難を抱えている。
高齢化と重複化
中心暗点
輪状暗点
白濁
夜盲
などなど、様々な視覚障害があります。画面でわかりやすくイメージを共有。
私たちが見えないもの
知識がないもの
重要でないもの
声のかけ方
「大丈夫ですか?」→×
「何かお手伝いできることはありますか?」→○
接するときのポイント
名前を名乗る
急に体(白杖)に触らない
空間に放置しない
声を出す
パラリンピックの目的
パラリンピックムーブメントの推進を通して、インクルーシブな社会をつくること
視覚障害者は色々
過度な配慮は失礼
自分が学ぶことが多い
スマートスピーカーは視覚障害者に優しい
OTON GLASS
BODY SHARING ROBOT 「nin_nin」
開発者は福祉の専門家ではないが、色々なデバイスが視覚障害者にも有益。
コンセプトは視覚障害者用ではない
生きにくさ
周りの人、本人、サービス、様々な理由があるが、
共通するのは、知らないということ
「だから、知ってほしい!!」
これが高橋さんが最も訴えたかったこと。
続いて、青山さんのお話。
この会場に何人いるかはわからない
だから、言葉に出してください
視覚障害者には言葉が命!
何にも見えないということは「真っ暗ですか?」と聞かれるが、、、
それは健常者の発想。
視覚障害者にはわからない。
目が見えない人も色々。
目が見えないのに、「見えます」と言いはる人もいる。回復することを信じているから。でも、早く見えない状態での訓練をすることも大事。
楽天的な人と悲観的な人ではどちらが早く前を向くか。
一番嬉しかったのは、インターネットのおかげでショッピングができるようになったこと。やっぱりリアルな買い物は、店員さんたちに気を遣わせてしまう。機械はいつまでも付き合ってくれる。
テクノロジーを生活に取り入れられない理由
経済の格差…仕事をしている人が少ない
皆さんは階段を何段のぼったか、いちいち記憶していますか?
「私は記憶しています」
視覚障害者を誘導するときは、「階段があります」ではなく、「何段あります」というのが大切。
お二人の講義が終わり、講師を囲んでの懇親会。
ざっくばらんに視覚障害に関する様々なお話をお伺いすることができました。
これも、青山さんが「何でも聞いて」と、参加者のハードルを下げてくれたからこその雰囲気。
とりあえずライトセンターに行ってみよう!
共創カフェのコンセプトでもありますが、まずは一歩踏み出すこと。